サンプル~壊れた教室~

「っ、壊れてる・・・・・・」

 ぼそりとつぶやいた。

 その発言を隣にいた陽輔と秋斗が聞い

ていたらしい。

「・・・・壊れてるって?」

 陽輔は何が、とでも言いたそうに聞く。

「だって、おかしいよ。人を殺すのをフ

ツーに見てて。いとわないなんて。私は

・・・そんな教室知らない」
 
 秋斗は小さく私の言葉を肯定するよう

に頷いてくれた。陽輔は何にも言わず、

ただ目を伏せた。心の中で、唯架と竜を

裏切り者だと思って、死んでくれた方が

いいと思ってたのかもしれない。

 ふと、隣からカラカラとアメを舐める

音が聞こえてくる。

「そんなの、当たり前だよ。だって死に

たくないじゃん。だから人は人を殺すんだ

よ。自分以外の人の心の中なんて知らない

から、相手は本当は殺人者かもしれない。

疑いだしたらきりないよ?」