すうすうとした冷たい風が、私たちの

温度を奪っていく。

 たくさんの人が一つの場所にいて、暑

いか温かい空気が流れてるはずなのに、

私たちの間には冷たい狂気しか流れてない。

 なぜってそんなの聞かないで。

 だって私達の間には、信頼なんて言葉

はうわべでもないんだから。

「・・・・・ね」

 誰が発したのか分からないけれど、明

らかにトゲのある言い方。

「亜梨朱に罪をなすりつける気?大体、

亜梨朱はこの作戦を考えた張本人なの

よ!だからわざわざこの作戦をパァに

することすると思う!?唯香、竜!あ

んたら本当は先生とつながってたんじゃ

ないの!内通者だったり!!」

 そう言ったのは、京華。

 唯架は、京華のことをすごく気に入っ

ていて、媚び売ったりしているぐらい。

そんな京華から非難されて、ショック

を隠せないみたい。