サンプル~壊れた教室~

 何だか、久しぶりに心の底から笑った

気がする。

 やっぱりすごいな、亜梨朱って。

「ん~、何かね、すごいなって。みんな

に希望を与えたみたいな?なかなかでき

ない音をできて、すごいなって感心した

の」

 私が笑いながらそう言って、ふと亜梨

朱の顔を見てみる。

 亜梨朱は笑っていたけれど、なぜか傷

ついた顔をしていた。

 そんな風に見えるのは、気のせい?私

だけ?

 そんなことを考えていたら、どんどん

話は進んで行って、何にも聞いていな

かったら困る。

 慌てて話を聞き始めたが、時すでに遅し。

 全然分かんない。