「こ、心を読んだの?!」

「読む価値もねぇわ。とにかく行ってこい」

私は焦った。

だって、過去の日本になんか行きたくない。

ただ私は、ミカヅチ様に白鷺の話をしてほしかっただけなのだ。

「無理!!」

私が声を抑えながらも強く断ると、ミカヅチ様はイラついたように顔を寄せ、至近距離から私を見据えた。

「そんなの自分で白鷺に頼めばいーじゃん!神様なんでしょ!?」

「もうすでに俺はあのクソ坊主に封印されかかってんだよっ!お前のジジイがすぐさま六道に見せやがって、六道のヤツときたら剣に術かけやがって!お陰で俺は今、時を越える事が出来ない。全くとんでもない破戒僧だぜ、六道は!」