白鷺の剣~ハクロノツルギ~

あの人、ミヤビって名前なんだ……。

綺麗なあの人に、とても良く似合ってる。

そ、それにしても……。

「あの、それって……どうして宗太郎に分かるの?」

すると宗太郎は、異様なモノでも見るような眼差しを私に向けた。

「お前……鈍いんじゃねーのか」

「どうして?」

なんなの、どういう意味?

宗太郎はハアーッと盛大なため息をついて天井を見上げた後、何か考えていたようだったけど、やがて私を見てニターッと笑った。

なに、不気味。

「……まあ、いいや。これはこれで俺も退屈しねぇし」

「どういう意味?」

私がポカンとして宗太郎を見ると、彼は笑いを噛み殺すような表情のままで答えた。

「とにかく、送ってやるから白鷺の家へ戻れ」

私は宗太郎を睨んだ。

「人の話、ちゃんと聞いてた?!白鷺は私がいると嫌なのっ!私といるとずーっと怒ってるんだってば。
……宗太郎がここに置いてくれないなら、私、慈慶さんに頼んで住み込みで働かせてもらうわ」

「坊主にお前は毒だろう」

「だったらここに置いてよ」

「お前なあ、俺だって男だぞ。そのうちムラムラして……」

「やらしい顔しないでよっ。宗太郎の変態」

すると何故か宗太郎は、杯を置いて私の方に身を乗り出した。