「お前、何か隠してないか?」
「…………」
押し黙る私を、宗太郎は少し睨んだ。
「俺だって白鷺を助けたいんだ。アイツは白鷺一翔を妖刀にしてしまった事を悔いてる。だが、アイツの作る刀はどれも業物以上の代物だ。切れ味がよすぎて斬られた人間が気付かないなんて事は多々ある。白鷺一翔は、たまたま運が悪かったんだ」
「宗太郎は、白鷺一翔が妖刀になってしまった経緯を知ってるの?」
宗太郎が苦し気に頷く。
「……話して」
「ああ。だが白鷺には言うな。お前に知られたくないんだ、アイツは」
「……分かってる」
私が頷くのを確認すると、宗太郎は私との間の空間を見つめてポツポツと話し出した。
「今からちょうど十年前、父親が死んで、アイツは白鷺流の十代目を継いだんだ」
……当時十五歳の白鷺が?!
宗太郎は悲しそうに笑った。
「……アイツは天才なんだ。
独自の方法で材料を混ぜ、叩いて鋼を鍛える。
他の刀工にはない、極々僅かな温度を見極める能力、圧倒的な才能。何もかもがどの刀匠よりも秀出ているんだ」
私は一心に宗太郎を見つめた。
「そんなある日、姫路藩主の遠縁を名乗る人物から刀の依頼がきた。それで白鷺流を継いで初めて作ったのが白鷺一翔だ」
宗太郎は続けた。
「白鷺一翔を見た藩主の遠縁の男は、買う前に是非とも試し斬りをしたいといい、牢屋敷から調達した罪人を船場川で斬り殺した」
私はゴクンと喉を鳴らした。
「…………」
押し黙る私を、宗太郎は少し睨んだ。
「俺だって白鷺を助けたいんだ。アイツは白鷺一翔を妖刀にしてしまった事を悔いてる。だが、アイツの作る刀はどれも業物以上の代物だ。切れ味がよすぎて斬られた人間が気付かないなんて事は多々ある。白鷺一翔は、たまたま運が悪かったんだ」
「宗太郎は、白鷺一翔が妖刀になってしまった経緯を知ってるの?」
宗太郎が苦し気に頷く。
「……話して」
「ああ。だが白鷺には言うな。お前に知られたくないんだ、アイツは」
「……分かってる」
私が頷くのを確認すると、宗太郎は私との間の空間を見つめてポツポツと話し出した。
「今からちょうど十年前、父親が死んで、アイツは白鷺流の十代目を継いだんだ」
……当時十五歳の白鷺が?!
宗太郎は悲しそうに笑った。
「……アイツは天才なんだ。
独自の方法で材料を混ぜ、叩いて鋼を鍛える。
他の刀工にはない、極々僅かな温度を見極める能力、圧倒的な才能。何もかもがどの刀匠よりも秀出ているんだ」
私は一心に宗太郎を見つめた。
「そんなある日、姫路藩主の遠縁を名乗る人物から刀の依頼がきた。それで白鷺流を継いで初めて作ったのが白鷺一翔だ」
宗太郎は続けた。
「白鷺一翔を見た藩主の遠縁の男は、買う前に是非とも試し斬りをしたいといい、牢屋敷から調達した罪人を船場川で斬り殺した」
私はゴクンと喉を鳴らした。


