準々決勝が終わる頃には、 先生はもういなかった。 アパートに帰ると、 いい匂いが玄関まで広がってて。 「おかえり」 先生の声が聞こえるだけで、 凄く嬉しくなる。 「た、ただいまです」 「やっぱさ、運動部の大会ってどこも18時は過ぎるよな。 風呂、入ってきたら?」 「あ、はい!」