「バーカ。栗原先生は目の保養。本気で付き合えるわけ無いじゃん!」 吉町くんと香歩のこんなやりとりが面白くて、つい笑っていたら、 あっという間に二年のリレーが始まる時間。 「吉町、転んだらジュース奢りね」 「転ばねーよ! じゃ、頑張ろーな!!」 女子から始まって、私は5番目、 吉町くんはアンカーの6番目。 「パンっ」 スターターピストルの音が響いて、 土埃と一緒に、 女子が走り出した。