あ、でも……… ここって私立だし……… 「私なんかが、受かるわけないです。」 「でも…青木、」 「こんな夢みたいな話、ありがとうございました」 私立は、けた違いにお金がかかる。 仮に…もし仮に受かっちゃったら、 そんなに勉強が優秀じゃない私に、 奨学金なんかもらえるはずもなく……… いくら結婚してるからって、 先生には頼りたくない。 職員室を出て、 何事も聞かなかったかのように、 授業を受けた。