こっそり帰ってきて、 部屋に戻ると、あかりと沙紀ちゃんがバラエティー番組を見ていた。 「あ、栞!おかえり…って、どうしたのその顔」 「あ、へへ…ちょっとね」 「それにその帽子…持ってきてた?」 「あ、うん。買ってきた」 「え、どこに行ってきたの!」 「適当にね…」 あかりの弾丸トークの裏で、 沙紀ちゃんが顔を暗くしていた。 「沙紀ちゃん…なんかあった?」 「それがね…」 あかりが話したのは、 先生のことだった。