「今日はありがと。急に誘って悪かった」

「ううん全然!こっちこそありがとう。楽しかった」


夜の9時前。健くんと途中で別れた後、蒼井くんが私を家まで送ってくれた。

楽しい時間てあっという間に過ぎてしまう。もっと蒼井くんと一緒に居たいよ…





「また行こうよ。って言っても鍵開けて欲しいからなんだけど」

「ハハハ、いいよ♪いつでも言って。凪には内緒にしておくから」


凪ごめん!本当は誘いたいんだけど、きっとこんな事してたのバレたら怒るよね?だから言えないっ




「いや鍵だけじゃなくて本当に…また行こうよ」

「…うん」


夜に鳴く虫の声が響く中で私と蒼井くんだけの空間…

このまま時間が止まればいいのにな…





「明日のテストも頑張らなくちゃだな」

「あーそうだった…でももういいや。今回は諦める~」


今回だけじゃなくて、いつもテストは諦めてるけどね(笑)

あー嫌だ。テストなんて無くなって毎日部活だけやってたい。





「ちょっとは勉強しろよな」

「ぁ…」

「おやすみ」


蒼井くんは私の頭をコツンとやると、私に背を向けて帰って行った。




「おや…すみ…」


頭を手で押さえながら蒼井くんが見えなくなるまで見つめる。

そして胸の中で大声で叫んだ…






蒼井くん…



大好き…