「ふぅ…」


着替えを済ませて外に出ると、私はスポーツクラブの入り口の当たりで立ち止まり空を見上げた。

ここは田舎だから東京に比べて空が綺麗な気がするし、それに海が近いから潮の香りがする…



いいところではあるけど…私はこのままこんな暗い青春時代を過ごすんだろうか…

ハァ…と深いため息をついたあと、私は暗い気持ちになりながら家に帰った。








がやがや



「水野。ちょっと職員室に来なさい」

「…はい?」


翌日。特に何も変わらない1日を学校で過ごしHRが終わって帰ろうとしたら、担任に声をかけられた。


職員室に呼び出しって…何だろう。別に何もしてないと思うけどな…私は不思議に思いながらもカバンを持ってそのまま職員室に向かった。






「…失礼します」


職員室のドアを開けて中を覗くと、生徒が20人くらい集まっていて周りには生活指導の先生もいる。慌てて部屋の中に入ると近くにいた担任が私を手招きして呼び、その生徒達と同じ場所に集められた。




「全員揃ったようだな。では早速本題に入るが、お前達は出席日数が他の生徒に比べて少ない。よく授業をサボっているんじゃないか?違うか?」


生活指導の熱血タイプの先生が生徒達に向けてそう問いかけると、皆はそれぞれバツの悪そうな顔をする。どうやら先生の言ったことは図星みたいだ。

実際私も授業はサボりがちで、気の乗らない時は屋上や保健室等にいるのが正直なところ。