次の日、今日から所属する班の勉強がある。

だが、それは午前中だけで午後からは実行班の訓練がある。

「今日が初めてだよね。どんな人が来るのだろう。」

陰たちは寮の隣にある建物にいた。
部隊の各部屋だ。

ここで、それぞれの部隊が集まり任務の説明や訓練をする。

演習場も使えるがもちろん人も多いわけで、派手にしない限り部屋でも充分にできる広さだ。

そして、部隊には陰たち新人6人に教官として教え又は指示を出す者(隊長、副隊長)が4人の構成となっている。
部隊というより小隊に近い。

今日はその4人と初対面なのだ。

ガラ ガラ

と、ドアの開く音がして出入口の方向を見る。

「あっもう居たんだ早いね。」
           . .
だが、驚くことに4人は大人ではなかった。
まだグリムズ第一学校に通っている年齢だ。

「私が君たちのーんー……先生?で、部隊の隊長であるわけね。」

4人の中の1人の少女が喋り始めた。
少女はまだ小学校高学年あたりの背丈だ。

「それじゃ、自己紹介しようか。
私は扇(おうぎ)! 
  サーイン 5 扇  12歳!よろしく」

扇は腰辺りまである薄い金髪に翠色の瞳をしている。

「私は周(あまね)。
  アルス 5 周  12歳よ!よろしくね」

周は黄緑色の2つくくりにした髪に水色の瞳をしている。
そして、穏やかな笑みで陰たちを見る。

「私は凪(なぎ)!
  カイア 1 凪  8歳です。よろしく」

凪は茶色のストレートで、オレンジ色の瞳をしている。

凪は陰たちと年が1番近く教官4人の中で凪だけ顔の幼さが目立つ。

そして陰たちは最後の少年に眼をやる。
教官4人唯一の男子である。

陽と同じくツンツンとした黒色の髪に緋色の瞳をしている。

「俺は獄(ひとや)、
  アルス 5 獄 12歳だ。よろしくな」

獄と名乗った少年は微かに笑みをこぼす。

この4人はいくつもの難関任務を成功させてきたエリートたちだった。