『それではこれよりグリムズ第1学校、卒業式を始めます。』
そうレイリが言い、卒業式が始まった。
『卒業生100人。うち、飛び級生10人。』
卒業生と飛び級生の人数を言うのはここではおきまり。
そして、卒業生、在校生、学校長の挨拶が進んでいく。
『これで、卒業式を終わります。……』
そこから滞りなく卒業式は終わった。
陰と陽はあいさつをほぼ聞いていなかったが卒業式が終わった後の蜘疏の話だけは聞いていた。
聞いていないと後がない。殺されてしまう。
「やっと終わった~」
陽は伸びをしたと同時にあくびをした。
蜘疏の話はとにかく長い、学校長の挨拶より長いのではと感じるほどにだ。
「これからどうする?」
陽は伸びをしたまま陰に聞く。
これから先のことについての話は明日になる、そのため午後は暇になる。
そこに、殺、蝶、楓、薬がきた。
「午後あいてますか?」
楓が陰と陽をそれぞれ見て言った。
「うん。あいてるけど……どうしたの?」
陰と陽は?を浮かべた。すると楓は パァ と明るくなって殺の方を見る。
殺は頷いて、1歩前に出る。
「話し合いたいの。これから先のことを……」