7年生になって約半年たった。卒業まであと1週間だ。
勉強も実技も陰たちが1位~6位を占めていた。
~陰と陽の部屋~
「陰ーここってどうやるんだっけ?」
陽は机に向かって宿題の真っ最中。
実技が得意だが勉強のほうは苦手だ。
「ここは……こうやって……こうするの。」
陰はノートに説明しながら教える。
陽は なるほどー と頷きながら問題をといていく。
(陽は実技……剣を振るところはかっこいいのに)
陰はいつのまにか陽の姿を見ている。
まだ6歳なので、恋とかははっきりとは分からない。
グリムズにいると余計に分からないものだ。
恋をしていると分かるのはせいぜい13歳以上だろうか。
そこは私にも分からない。人それぞれだ。
「やっと終わった~」
「陽……遅い。」
陰は陽が終わる30分前には既に終わっていた。
「陰が速いんだよー。実技なら負けないけど……」
ムゥとふてくされながら小声で言う。
「宿題も終わったことだし遊びに行こうよ!」
5、6歳の子供はまだ遊びが仕事だ。
今のうちに遊ばないと任務で忙しくなる。
「うん。」
陰は短く頷いて部屋を出た。


