「あとは、ここですね。」
レイリは頭を指す。
普通ではない子供たちは自分にあった教育を受けることになっている。
魔法がすごくても頭脳が低ければ学問中心に、
頭脳が飛び抜けていれば魔法中心に、となっている。
両方ずば抜けていれば飛び級で卒業できる。
「……飛び級卒業生は最高で入学後2年で卒業が4人…」
水無月が今までの飛び級卒業が速い年を言った。
その後の最高は3年であり、記録更新はなっていなかった。
「まずは軽く筆記テストをします。その点から高ければ上の学年の筆記となります。」
レイリの説明を聞いているとあからさまに不機嫌な顔をしている人が3人。陽、殺、蝶だ。
「……陽は筆記テスト苦手。」
教室へ移動中に陰が呟いた。
陽はアハハと苦笑いする。
「えーでも、分かるよー。うちも苦手だもん。」
そこで蝶も同意する。蝶は熱血ではないが体育会系だ。頭を使うことは苦手である。
「……じゃあ、陽と蝶どっちかが最下位だね。」
「陰ってたまに酷いこと言うよね。」
殺が陰を見て言う。
それに、蝶と陽は笑っていた。それを楓と薬はチラチラ見ていた。


