「……………………………はぁ。」

ここはどこだろうか?

一人の少女は今道に迷っていた。

年は4、5歳といったところだ。

少女は月の光のような黄色の肩までかかる髪
   右は白色、左は黒色のオッドアイ
という、非常に珍しい瞳。

紫色の長袖のシャツに下は赤紫の短パンという格好をしている。

少女はその瞳でグリムズの一部の町を見る。

グリムズ独立都市はクーイ国という国の中にあり、

世界各国で
濡れ衣を着せられた、国から狙われている、
命を狙われている、生き残り、
(狙われているに関しては悪い人でなかったら)

の家族や貴族(一族など)が集まった都市。

今ではその家族(など)に直接聞き、グリムズに来るか来ないかを決めている。

密かにグリムズに行くため、世界ではさらわれた とされている。

この少女の一族もこのグリムズができた時からここに住んでいた。

「…どうしよう。」

少女は非常に困っていた。

グリムズは広いため、道によく迷う。

このままでは、家に帰れない。

「………………はぁ」

少女はその辺に座り込む。

少女に名前はない。

グリムズの掟で名前がもらえるのは、20歳をこえたときだ。

それまではコードネームで相手を呼び会う。

だがこの少女はまだコードネームが完成していなかった。