「達郎!これ誕生日プレゼント!」


場がプレゼントタイムに差し掛かっていたので、私は昨日包んでもらったプレゼントを渡した。


「おっ、マジ、サンキュー!」


それを達郎がすぐさま勢いよく開ける。


「おー!マジか!これ!ちょーかっこいいじゃん!マジ嬉しい!」


そう言って嬉しそうにヘッドホンを見て喜んでる。


喜んでくれてよかった!


「でしょ!それ昨日先輩と選んだんだよ!」


「……先輩?ってあの三浦とかっていう……」


「そ、わたくしのカ・レ・シ」


「そうなんだ……」


すると達郎は先ほどのハイテンションな態度とは打って変わって表情が暗くなった。


「……やっぱいらね。返すわ」


「へ?」


そう言われ、なんだか不機嫌な達郎から包みごと投げ返される。


「ちょ、ちょっとさっきまでめっちゃ喜んでたじゃんか!」


「うるせー!いらねーモンはいらねーんだよ」


そう文句を言い、そっぽを向く。


な、なにそれ!?
人がせっかく時間もお金もかけて選んだっていうのに……


この人、ワガママすぎるんだけど!


「達郎〜ちゃん!」