期間限定の恋、はじめました。

コケて座った状態にもかかわらず私は大声で叫んでた。


そして……


先輩は1位でゴールした。


周りの友達から肩を叩かれて祝福されてる。


私の視線に気づいたのかこっちへと向かってきた。


「ごめん、大丈夫って言っときながら大丈夫じゃないよね?」


「あ、いえ、こんなの全然平気で……」


「1位になったから」


「あ、はい……」


先輩は優しい笑みを浮かべ、じゃあと駆け出して行った。


ードキン


胸の高鳴りを抑えるように右手で胸に触れる。


またリレーの前と同じような胸が鼓動を打ってる。


たぶん、リレーの時の胸の高鳴りは緊張していたものではなかったんだ。


私はーー


先輩に恋をしてしまったんだ。