次の日、仲直りした私は梨央と二人で登校した。
そんな私たちを怪訝そうに見る周りを見て、知らないうちに顔を伏せる。
そんな私に気づいたのか、梨央が繋いでいた手の力を強めた。
『……あの!』
そんな私達の前に、梨央の周りにいた女の子の1人が、友達と近寄ってくる。
『……ごめんだけど、俺、もう、女と関わる気ないから』
そう言った梨央に、一瞬顔を歪めてから、女の子は私に向き合った。
……え? 私?!
『ごめんなさい!』
驚いている私の眼の前で、頭を下げて何か差し出している女の子。
『……これ、わたしの…』
それは、私が梨央の靴箱に入れたはずの手紙だった。
『私、あの後、佐渡山君の靴箱から手紙をとって……っ
本当にごめんなさい!』
そう言ってなお、頭をさげる女の子の顔を上げさせる。
『いいよ、もう』