赤い炎のその瞳


なんか、可愛く見えてくる。

「それで、悠人さんの武勇伝と言ったら!二年前の夏の試合!俺ら原野中対海南中!後半で2-1で押されててさ後10分しかない所で!あ、その時は俺ベンチにいたんだけど。本当に!ベンチにいた時の俺が、いや、そこに居た全員が釘付けだったんだぜ!」

先輩の話をしてくれる谷中君の話は私がまだ知らない先輩の話しでとても、ワクワクが止まらない。彼の話に心が踊ってしまう。


「ボールが回った悠人さんが、相手チームの攻撃をかわしながら、1人、2人、3人、4人、5人、6人抜きをして!ゴールを決めたんだぜ!!6人だよ!6人!その時は本当に俺叫んだんだよ!スゲー!て、声大きすぎて、はげ山あ、晴山先生!に怒られちゃたんだよね・・・。でも、マジ凄いよ!悠人さんは!」

多分、彼は気づいてないがこの教室に響くほど声が大きい。

「快斗!うっせいぞ!悠人先輩の話は凄いのは分かってるからボリュームさげろよ!」

多分、同じサッカー部の部員だと思う男の子が谷中君を叱ってる。

「え!本当に!ごめん、熱が入っちゃて」

やっぱり、谷中君は気づいてなかったみたい。


「本当に、悠人先輩のことになると回り見えないもんな。程々にしろよ。」

テへへと、頭を書いている姿をみてたまらず笑ってしまった。
「フフッ」


「あ!水記さん笑ってる。」

「だって、谷中君が面白いもん。悠人さんの事が好きなんだね。」

ふ~んと、私の顔を瞬きもしないで見つめてしまうのでつい真顔に戻ってしまった。

「そんな、戻さなくていいのに!笑顔の方が可愛いよ?なんか、水記さんていつも真剣な顔してたから喋りずらかったんだよね。でも、こう話せて良かった!せっかく可愛いんだからもっと、笑ってよ!」


そんな、気恥しいことを平気で言えるのは谷中君凄いや・・・。

黒茶なやわらかそうな髪に、二重の瞳。形のいいその唇で甘い声で囁かれたら、赤くならない人はいないだろう。

「そ、そんなことは無いよ!でも、私も谷中君と話せて良かった。一人見知りだからなかなか話しかけれなくて・・・。」

「そうだったんだね!大丈夫だよ皆優しいし!」

彼の言葉だったら誰だって信じちゃうかも、裏表が無い感じでこんな私にも人懐っこい笑顔を見せてくれるなんて。

谷中君の後ろから、長い髪を靡かせてる女の子が近づいてきた。

「快斗、ほらこのプリント早く顧問に出さないと!晴山先生怒ってたよ!」

「真理!あっいっけね!合宿の親同意書忘れてきちゃた!」

確か、真理ちゃんてサッカー部のマネジャーだよね。うちの隣のクラスでこの学校の中でも1番綺麗て言われている子。

長くて綺麗な黒髪に小さな顔。それでも鼻や唇とパーツが整っていて、びっしりとまつ毛が長い。

まるで生きている人形みたい。

「ごめんね、水記さん俺晴山先生に合ってこないと・・・、そうだ!コイツ俺の幼なじみの赤松真理。コイツ性格がバサバサしていて友達できないだよ!だから、人見知りを治すためにコイツの友達になったらどう?」

「えっ!」