佐久間の腕の中でそっと背伸びをする。目を瞑る倉橋と、不意打ちに目を丸くしたまま固まってしまった佐久間。そして、少ししてゆっくりと唇が離れる。倉橋は佐久間の顔をから視線を外し、俯きながら言った。

紗織:『…私、佐久間くんより3つも年上なんだよ?』
涼太:『うん』
紗織:『…ホントに?』
涼太:『もちろん』
紗織:『美味しいコーヒー…淹れてくれる?(笑)』
涼太:『まかせて(笑)』
紗織:『…約束だからね』

佐久間の顔が近付いて、またキスをした。重ねた唇が、少しずつ熱を帯びてくる。気付けば、いつしか2人の境界線は消えたように思えたのだった…。