涼太:『今何処?』
紗織:『ごめん…』
涼太:『部屋で待っててって言ったじゃん』
紗織:『…ごめん…』
涼太:『まったく…』
紗織:『…ねぇ…』
涼太:『なに?』
紗織:『 …… 』
涼太:『…どうした…?』
紗織:『 …… 』
涼太:『紗織…?』
紗織:『…涼太はさ……。涼太は…私の事、好き?』
涼太:『何それ?当たり前だろ??』
紗織:『じゃあ、今から迎えに来て』
涼太:『はぁ?』
紗織:『制限時間は1時間。…もし間に合わなかったら…』
涼太:『何だよ?』
紗織:『…別れよ…』
涼太:『何だよそれ?』
紗織:『じゃあ、涼太と2人の場所で待ってるから』
涼太:『お、おい!!』

そう言うと電話はプツリと切れた。佐久間と2人の場所…涼太は訳がわからず困惑しながら、それでも幾つか心当たりのある場所へと駆けだして行った。