「ねー、紗帆ちゃんっ」

「わっ……!?」


いなくなったはずの人がまた顔を出して、驚いて体がビクッと飛び跳ねた。


「今日も図書館に行くの?」

「う、うん……、夕飯が終わってから行くつもりだけど……」


すると、柿崎さんは「ふふっ」とニヤついて、


「もう朝帰りなんてしちゃダメだからね?」

「!!あ、あれは……」


真夜中くんと想いを確認しあった夜。

眠っている彼の隣で、私も朝まで眠ってしまった。


「あれは、あの」

「もー、ののだって朝帰りなんかしたことないよぉ。紗帆ちゃん案外大胆。きゃっ」


きゃっ。ではなくてですね。