「ごめん、寝かして。起きるまで、そこで肩貸してて」

「ん……」


涙声は、気づかれなかっただろうか。


すぐに、すーっと寝息に変わるのを、静かな部屋で聞いている。


好きな人と一緒にいるのに、涙が止まらない。

理由が分からない。


真夜中くんが辛そうだと悲しくて、楽しそうだと嬉しくて、肩に感じる重みは愛しくて。

そばにいると、幸せなのに苦しい。


これは、一方通行な恋のせい。

こんなに近くにいるのに、違う人を想っている。

あなたのせい。