眠そうにしながらも、私の前に立つ。


クラスの半数も、何事かとこちらに注目していた。


「……え?」


訳が分からず、私は目を丸くするばかり。

……学校でも話せるのが嬉しいという雑念が、邪魔しつつ。


ぼーっとした様子の真夜中くんは、私の腕をつかみ、


「っ!?わ、……え!?」


強引に教室から連れ出した。

つまずきながら扉から出ると、背中からは教室内の大きなざわめきが届いた。