アラビアンナイトの王子様 〜冷酷上司の千夜一夜物語〜

「大丈夫ですっ。
 食べられると思いますっ」

 そう答えると、この上なく嫌そうな顔で横目に見てきた。

 まあ、少なくとも落としてはいないし、と思って、はは、と笑う。

 今度、機会があったら、おむすびころりんの話でもしてやろうか、きっと怒られるだろうな、と思った。

 まあ、もうそんな機会もないのだろうが――。