アラビアンナイトの王子様 〜冷酷上司の千夜一夜物語〜

 だが、ただ、顔が綺麗なだけでは、人の感情を波立たせることはできない。

 自分は、なにかこの人に心惹かれるところがあるのだろうかな。

 まあ、確かに面白い人だけど。

 そんなことを考えながら、そっと遥人の頭を枕に下ろした。

 寝かせられないかと思ったのに、存外早くに寝てくれたので、ふっと緊張の糸が途切れたようだ。

 小さく欠伸をする。

 やばい。
 私の方が眠い……と思ったところで、緊張とともに、意識も途切れた。