夏祭りから2週間後。
長い夏休みが始まって1週間が経った。


「ふぅ…終わった…」


私の学校の夏休みは約1ヵ月ちょっとほどある。まあ、私は特にすることなく始めの1週間ですべての宿題を終わらせた。


時計を見るともう11時30分を回っていた。


お昼の準備しないと…
海は部活だからお昼いらないよね…


私はそんなことを思いながら、キッチンに向かった。


ありゃりゃ…全然材料ないじゃん…


冷蔵庫を開けると見事に中はすっからかん。


「買いに行かないと…」


私は大きなため息をつきながらいつものお財布を片手に家を出た。


「いらっしゃいませー」


スーパーの中に入ると、元気のいい女の店員さんの声が聞こえてきた。私は緑のかごを方手に持った。もう片方にはもちろん財布。


今日は夏らしく冷やし中華にしようかな…


私は冷やし中華のきゅうりを手に入れるべく、野菜コーナーへと向かって行った。


「きゅうり…きゅうり…あ、あった」


私はたくさん置いてあるきゅうりの中から1本を取ろうとした。
その時だった誰かの手と当たってきゅうりが床へと落ちていった。


「す、すいません…」


私はその場にしゃがんで落ちたきゅうりを取ろうとした。


「あれ…?須藤?」


その声を聞いてゆっくりと顔を上げた。


「月影くん…!?」


「やっぱり須藤か…」