花火が終わると私と東道くんの手が自然と離れていった。


花火終わっちゃった…
手も…離れちゃった…。


「みんなのところに帰るか」 


東道くんはみんなのいるほうに体を向けて一歩、一歩と歩き始めた。


「う、うん」


やっぱりかっこいいな…


少し見惚れていると東道くんはすぐに立ち止まって私の方を向いた。


「今度から幸って呼べよ」


「え…ええ!!??な、なんで!?」


い、今…なんて…?


「俺も渚って呼ぶから」


「え、え?なんで…」


東道くんは私の言葉なんて気にせず前を向いて歩き始めた。私はそんな東道くんを追いかけるかのようにゆっくりと走りだした。


そして、
今日という楽しい日が終わりを迎えた。