想いを残した距離に

「ん?どんな嘘なんだ?」


結はびっくりした表情を見せて恐る恐る後ろを向いた。


望の言ってることは本当なのに…


「た、大河くん!!??」


またまた結の顔は真っ赤になった。
まるで熟したりんごみたいに。


「女子は楽しめたか?」


「うん!男子は楽しんだ?」


大河を目の前にしてカチカチに硬直している結をなんとか戻してあげようと私も会話を弾ませた。


「まあ、な。射的混んでてやってねーけどな。あ、そろそろ花火上がるだろ?会場の近くに行こうぜ?」


少しふらふらしてる大河。
それに気づいてるのはどうやら私だけみたい。


私達はたくさんの人混みの中ゆっくりと移動し始めた。私は無理矢理でも大河の近くに行って様子を確かめた。


「大河…様子変」


私はぼそっと呟いた。大河はそれに少し驚いた表情を浮かべてにっこりと笑った。


「そうか?渚に心配されるとはな」


「なんでよ…変だから心配してるんだよ…?」


「心配どーも。人混みに酔っただけだから気にすんなよ」


大河は人混みの中、私の頭をよしよしと撫でた。


本日2回目…私の頭ってなんで撫でられるのかな?