想いを残した距離に

浴衣を買って数日後。
お祭り当日の日になった。 


「ち、遅刻しちゃう」


私はぼーっと過ごしているうちにお昼寝をしてしまい、ただいまの時刻は
5時45分です。


家から神社まではそんなに遠くないんだけど未だに浴衣も着ず、髪の毛をセットしている。ちなみに今日の髪型はハーフアップ。
   

「まだここが気になるよ〜」


手で髪の毛を触りながら口を尖らせた自分が鏡に映る。


「ねーちゃん。俺、もう行くけど…」


玄関の方から海の声と玄関の戸を閉める音がした。


「えっ!?嘘!?もうそんな時間!?」


私はその音と共に鏡から離れて雑だけど、浴衣を着た。


「ちょっと強く…締めすぎた…」


お腹が少し苦しくなった。少し出直そうとした瞬間、6時にセットした携帯のアラームが家に鳴り響いた。


「う、嘘!?」


私は仕方がなく、携帯などを鞄に詰め、
家の鍵を閉めて、下駄で走りだした。