想いを残した距離に

「あ、いやその…つい…」


ついってなんだ私…東道くん困ってんじゃん…


「なんだよ…先輩こと気になってたのか?」


くすくす笑う東道くん。


「ち、違うよ…その口が勝手に…」


「帰った」


「面倒だからって帰った。それだけ」


「そっか…ごめん…私が倒れたから…」


清水先輩は帰っちゃったんだよね…
私のせいだ…


「…馬鹿言うなよ。目の前で倒れた人より大事なことなんてねーよ」


東道くんは私の頭に大きな手を乗せて私の好きな笑顔で笑った。


「あ、ありがとう」


私はその時、どんな顔を見せたのか東道くんの顔は突然赤くなっていった。


「お、俺…帰るな…」


「う、うん?またね」


東道くんは口を手で隠しながら私の部屋を小走りで走り去った。