想いを残した距離に

「じゃ、今晩のご飯は俺が頑張ってつくるから…あとはおふたりでごゆっくり…」


おふたりでごゆっくり…?
どういうこと?


すると、海と入り違いで東道くんが入ってきた。
 

「と、東道くん!!!???」


私は驚きすぎてすぐ後ろにあった壁に頭をぶつけた。


「っ〜いったぁ」


当たったところに何度も手を当てる私。


「びっくりしすぎ。大丈夫か?」


「う、うん…なんか…ごめんね…」


恥ずかしい…私の馬鹿…!


「弟君?が大声で叫んでるの聞いてびっくりしたよ。本当に風邪か?」


海…玄関で叫んだの?
恥ずかしい…


「多分…朝から調子悪かったんだけど…でも今はすごくスッキリしてるから大丈夫」


「よかった」


東道くんの優しそうな顔を見て私もホッとした。そういえば…


「清水先輩は?」


口に出したときはもう遅かった。
東道は少しポカンとした顔をして私を見つめている。