涙が止まらなくなった。
これが渚の望むことならば俺は自由に生きようと思う。


でもひとつ無理なのが新しい愛する人を探すこと。


俺は渚中毒なんだ。

忘れることなんてしばらくできねぇよ。



「悪いな」



俺は指輪にキスをしてそっと涙を拭った。



俺はこれから未来を生きる。
渚の分まで永遠に。


次会うときはきっといい男になって今度こそ渚を守れるように頑張るから。



見ていてほしい。



「渚、俺だって何があってもお前を忘れないし、愛してる。縛られるとか阿呆なこと抜かすな。俺は…お前が大好きだからな」



俺は星空に向かって手を伸ばした。
その瞬間だろう。


渚が俺の手を握ってくれたような感覚に襲われたのは。



もう一度渚と会ったらほんとに結婚式してキスして永遠に一緒に生きような。



「好きだよ」


『私…もだよ』



そう聞こえたのもきっと俺が渚をここまで愛しているからだろう。