想いを残した距離に

1枚目はたったそれだけだった。


「え、それだけ…なの?」


みんな、驚いた顔をしていた。
俺は精一杯の笑顔でこう言った。


「ここにまだあるんだ。一人で読めってさ」


みんながホッとしていた。



「卒業式に読めってさ」


ごめん渚、みんなのためにちょっとだけ渚の言うこと破ります。



「もう、渚ったら…ほんと馬鹿だよね」


その日はどれだけの涙を流したんだろうか。


流れ落ちる涙を止めることなんてできずみんなで語り合った。


渚と今まで過ごした日常を。
全部全部話し合った。




そういえば、その日はちょうど海の音が聞こえながら雪が降っていたな…。