想いを残した距離に

『獅子村 結様へ


結とは高校生になって知り合いました。
最初は明るくて優しくてクラスの人気者の結と私なんて別の世界の人間だと思っていたの。


でも結が話しかけてくれて仲良くなってやっと…ここまできた。



一回大喧嘩したよね。
ふたりで泣いてさ、話し合ってさ、
でもそれがきっかけでみんなみんな付き合うことができた。すごく嬉しいです。


家族のことも一番最初に気がついていたのは結だった。


やっぱり隠し事はできなかった。

でも病気のことは隠せたかな。



私はみんなの元を離れて遠くに行く。
二度と会えないわけじゃない。


離れたくない気持ちが重なって今、泣きながらこの手紙を書いています。



結はいつも側にいてくれた。
大好きなの。
そんな結に何もできないまま消えることを許してください。


結と喧嘩したことも泣いたことも喜んだことも笑ったことも私にとってはすべて大事な思い出で心の中に残ってる。



私自身も結やみんなの心に残っているといいななんて思ってる。
でもそんなの当たり前なんだよね。


一緒にいた時間は決して消えることはないのだから。


何億人の人の中から私という人とずっとずっと一緒にいてくれてありがとう。

結といた日常、みんなといた日常、すべてすべて大事な宝物。

決して忘れたりなんかしない。


今、私は結に宝物を託します』