東道くんが転校してきて1週間が経った。
私、結、望、大河、月影くん、東道くんのこの6人はここ1週間ですごく仲良くなって今では居て当たり前の存在になっていた。男の子が苦手な私でも東道くんや月影くんと話すのは楽しくなってきた。


「まだ寒いな…」


私はいつものように玄関へとたどり着いた。そして東道くんに会った。


「お、須藤。おはよ」


「お、おはよう」


「うわっ」


私が靴を履き替えて東道くんの方を向くと東道の足元にはたくさんの手紙が落ちていた。私はそのひとつを手にとった。


「ラブレター?」


「ああ。ここ最近ずっとな…下駄箱、引き出しあらゆるところにな」


「大変だね。持つの手伝おうか?」


「じゃ、よろしく頼むわ」


私はコクリと頷いて手紙の半分を拾い、手に持った。


「悪いな」


私と東道くんは教室近くの廊下を喋りながら歩く。


「全然。でもすごいよね。東道くん」


「何が?」


「めっちゃモテるんだなって」