「なにか用事が…?」
「あ、そうでした」
涙目になった山本さんはポケットからたくさんの封筒を取り出した。
「それは?」
「須藤様から皆様へ最後の手紙です」
「え?」
ひとつ封筒をとってみると確かにそこには俺の名前が書いてあった。
他のには大河や結の名前もあった。
「須藤様に言われました。私はもう長くはないからこの手紙を書く。この手紙は私が死ぬまでは内緒にしてほしい。私が死んだらみんなに渡してほしいと」
山本さんは誰が誰だかわかっているかのように封筒を渡した。
「俺達の名前を把握してたんですか?」
「須藤様から皆様のことを全部聞いておりますので」
山本さんにいろいろ話してたんだろうな。
「では私は失礼いたします。あ、お悔やみ申し上げます…」
山本さんはゆっくりと病室から出て行った。
「海。私達は家で読みましょう…」
渚のお母さんがそう言うと海くんは頷いた。
「ゆっくりしてね」
ふたりは静かに出て行った。
「ひとりずつ読もうか」
「では俺から読んでいいですか」
春人はさっさと封筒を開いて読み始めた。
「あ、そうでした」
涙目になった山本さんはポケットからたくさんの封筒を取り出した。
「それは?」
「須藤様から皆様へ最後の手紙です」
「え?」
ひとつ封筒をとってみると確かにそこには俺の名前が書いてあった。
他のには大河や結の名前もあった。
「須藤様に言われました。私はもう長くはないからこの手紙を書く。この手紙は私が死ぬまでは内緒にしてほしい。私が死んだらみんなに渡してほしいと」
山本さんは誰が誰だかわかっているかのように封筒を渡した。
「俺達の名前を把握してたんですか?」
「須藤様から皆様のことを全部聞いておりますので」
山本さんにいろいろ話してたんだろうな。
「では私は失礼いたします。あ、お悔やみ申し上げます…」
山本さんはゆっくりと病室から出て行った。
「海。私達は家で読みましょう…」
渚のお母さんがそう言うと海くんは頷いた。
「ゆっくりしてね」
ふたりは静かに出て行った。
「ひとりずつ読もうか」
「では俺から読んでいいですか」
春人はさっさと封筒を開いて読み始めた。