想いを残した距離に

結婚式の会場は病院のロビー。
ロビーと言っても人があまり来ないようなところだ。


「お、来たね」


結や望、お母さん達、クラスのみんなそして病院でお世話になった看護師さん達までもが私が通れるように道を作っていた。


「おめでとう!綺麗だよ!」


みんなの声が聞こえる中を私は大河に押されてゆっくりと動く。


そして目の前には真っ白なタキシードを着た幸が私を待っていた。


「幸…」


幸は私に手を差し伸べる。
私はその手を取ってゆっくりと立ち上がった。


「春人…」


「東道 幸。あなたは健やかなる時も病める時もお互いに助けあい、須藤 渚を一生愛することを誓いますか?」


幸は私の方を見て誓いますと言う。


「須藤 渚。あなたは健やかなる時も病める時もどんな時でも東道 幸を愛すことを誓いますか?」


ねぇ、幸くん。
あなたに会えて私のこの世界は変わったよ。


本当に大好きなの。
もう離れたくないの。


こんなに素敵な場所を作ってくれて私を好んでくれて愛してくれて…。


私は本当に幸せなの。



手を離さない…。