想いを残した距離に

「春人…」


話した回数も会った回数も少ないって言ったけどその少ない回数の中で私はどれだけ春人に救われたんだろうね。


「忘れるなんて絶対にありえませんか…。そうだよね。死んだって…私はみんなと一緒に居たんだからそれだけでいい じゃん。結婚式だって幸達がしたいんだから私が嫌だなんていう権利はない。みんながいいって言うんだから…私は…」


私はウェディングドレスを綺麗にしまうとまたあれを始めた。


いつの間にか寝ていて、次の日になると看護師に起こされた。その後、みんながやってきて面会謝絶したことを私は謝った。


そしてすぐに結婚式の日がやってきた。


私は心の底から結婚式を嬉しいと思った。


ウェディングドレスを着たあと、私の病室に結がいろんな道具を持ってやってきた。


「さぁ、渚。髪の毛をアレンジしちゃうぞ!」


抜け落ちた自分の髪の毛を使って特注で作ってもらったカツラを私は付けて結にアレンジをしてもらう。


巻いては編みこんでを繰り返し、私は誰?って思うくらいに変身した。


「さぁ、次は私だ」


望は私にナチュラルで可愛いメイクをしてくれた。


アイラインを引いて初めてのつけまつげ。
リップ、チーク、アイシャドウ。


本当にこれが私?


髪の毛も顔も変わってしまった別人のようだ。


「渚」