想いを残した距離に

私って死ぬんだよ。
もうみんなの前から消えるんだよ。


今更何をやったところで何も変わらないの。


なら、別れを辛くさせないようにもう私をひとりにしてもいいのにみんなはなんでなんでなんで思い出を作るの?


私は消えちゃうんだよ…?


「ああ、そっか…怖いんだ。私…死んで…みんなが…私を忘れていくことが怖いんだ」


だから結婚式も…嬉しくないんだ。


「どうしよう…」


私は指輪をぎゅっと握りしめた。


「渚?おーい!渚〜」


外から大河の声が聞こえてくる。


でもごめんね。
今は面会謝絶。誰にも会いたくないの。


「なんで面会謝絶なんだ?おかしいな…渚?いるんだろ?」


「なに?渚いないの?」


結の声だ。


「面会謝絶なんだ」


「ええ!?渚?渚ってば!起きてるんでしょ?渚ー?」


もう駄目…。


「今は誰にも会いたくないの!少しだけ放っておいて!」