想いを残した距離に

「好きだ。好きだ…」


こんな簡単な言葉を伝えるために俺が何回渚を想ったか…わかる?これだけ好きなんだよ。


渚に想いを伝えた日。
家に帰ったら俺はひとりで舞い上がってたんだぜ?


好きな人と両思いになれる嬉しさを初めて実感したんだ。


それからは渚のことが大好きになってキスして…抱きしめて…。


そういえば誕生日は俺が独占してたっけな。俺自身もあんなに独占欲が強かったなんてわかんなかった。まあ、それくらい好きだってことなんだけどな。


ああ、誕生日の日に指輪あげたんだっけな。まだ俺の小遣いで帰るくらいのちっぽけなものだけどいつか本物買いてぇな。


駄目だ。想い出したら止まらねぇ。何を考えても出てくるのは渚のあの笑顔と俺を呼ぶ声。可愛くってすぐ真っ赤になって…馬鹿じゃねぇの?ってくらい鈍感で…んで今は病気。


ほんと、渚は…。


「いや…これは俺が言うことじゃねぇな。…病院…行こう。渚のもとに行かなきゃ」


渚にあったら一番に名前を呼ぼう。
そして抱きしめよう。
もう一度いや、何回でも名前を呼ぼう。
俺の愛する人だから。
俺が一生をかけて愛する人だから。


「行ってきます」


「男なら…最後まで折れるなよ」


いろいろ考えて6時。父さんの言葉を胸に俺は着替えてまた病院へ向かった。


途中、みんなに会って一緒に行くことになった。


それから俺達は毎日のように渚の元へ通った。そして渚のお母さんから連絡があったのは渚が入院して1週間後のことだ。