想いを残した距離に

「もう…今年が終わるんだな」


望がそう言うと私の脳内に今までの思い出が走りだした。


「うん…そうだね…」


1月になって…2月、3月…4月からは高校3年生になる。そしたらまた1年が始まるの。
でもそんな当たり前のことが私にやってこない。


生きていたとしても今、ここにいるみんなと一緒に卒業なんて…絶対できない。


「やっぱりカップル多いな…」


「ほんと。んじゃあ、私らもカップルで分かれますか…その後は解散するか?」


待って…解散は…


「俺と渚さ、お前らに話したいことがあるんだ。だから1時間したら花火を見た場所に…来てほしい」


私が言いたかったことを全部幸くんは言ってくれた。


「話って何ー?今じゃ駄目なの?」


「ああ。どうしても後でじゃなきゃいけないんだ」


「わかった。1時間な。春人。行くよ」


「じゃあ、またあとで」


望と春人は深刻な話だと察してくれたのかさっさと人混みの中に紛れてしまった。


「結。俺達も行こう。時間なくなるし、な?」


「うん!渚!東道!またね!」


望達を見て結達も望達が向かった方とは逆の人混みの中に紛れた。


「俺達も行こう」