想いを残した距離に

望は素直じゃないから春人に会いたくて遠い図書館まで通ってたんだね。


「ほ、ほら!早く行かないと結達が怒るぞ!」


望は私と幸くんの背中を押して道を進ませる。


「もう素直じゃないね」


「そ、そういう渚と幸はどうなのよ!」


私と幸くんは目を合わせて笑った。


「普通に毎日会ってたよ?」


「「毎日!?」」


「ああ。会いたいから渚の家に行ったり」


「私が幸くんの家に行ったりね」


まあ、ほとんどが私の病気の話になってたんだけど…。


「は、破廉恥な…男女が屋根の下で…」


「春人ってば顔真っ赤。笑える」


痛い…頭が痛い…なんでこんなにと気に限って…酷いよ。馬鹿…。


「渚ー!望ー!」


元気な結の声のおかけで私の痛みはふっとんだ。


「全員揃ったな…って春人顔赤いぞ?どうした」


「だ、男女が…屋根の下…で…」


「さっきからそればっかり。少しは口を閉じろって」


みんなと今ここにいられるのは今までの思い出があるから。