想いを残した距離に

「な、ぎさ…」


もう涙が止まらない。困らせたくないけれど今だけは泣かせてください…。


「好きだよ。幸くん。私は大好きなの。だからこそ私は死にたくない…。でも私はきっといなくなっちゃう…。だから私が消えるまででいいから愛してほしい」


「…わかった。約束するよ」


「ありがとう」


幸くんが手を退けると私は起き上がって幸くんの手を握った。


「獅子村達には言うのか?」


「クリスマスに言いたいの…。その時は幸くんも一緒にもう一度聞いてほしいな」


クリスマスだからこそ結達に聞いてほしい…。


「もちろん。聞くつもり」


「私ね、幸くんに出会えて幸せだよ。初めて会った日はさ…公園で空の話をしたよね」


思い出す…幸くんが真っ白な空に見えると言ったあの日のこと…。


「しばらくして俺のラブレター騒動があったよな」


「私はその時に好きって自覚したんだよ」


鈍感な私が好きと自覚した時のこと。


「夏祭りは渚とふたりで花火を見れたよな」


「うん。すっごく綺麗だった」


あの日は幸くんに想いが伝わりますようにと願ったなぁ…。