想いを残した距離に

「ええ!?どんな人!?かっこいい!?」


お母さんがどんどん聞いてくるので仕方なくスマホに保存されている幸くんの写真を見せた。


「あら、イケメンねぇ。いいわねぇ…海は?彼女とか出来たの?」


私にスマホを返すと同時にそんなことを聞くお母さん。


「まさか。出来るわけ無いじゃん」


「あら、そう?」


恋愛の話から学校の話。学校から身近にあったこと。そこから成績の話とかになって2時間以上私達はいろんなことを話し込んでしまった。


「海…寝ちゃったね」


久しぶりに騒ぎ過ぎたのかソファの上で気持ちよさそうに寝る海。私は海に毛布をかけて食器の片付けを手伝った。


「正直ね、お母さん。ふたりに嫌われてると思ったの」


「え?」


「家族のためとはいえまだ子供のあんたたちを放って何年も外国にいたんだもの。連絡もよこさずね。だから嫌われてるのかと思ったわ」


「確かにそう思ったことはあったよ?でもね、嫌いになったことは一度もなかった。私はお母さんが大好きだよ」


私がそう言うとお母さんは目からポロポロ涙を流して私に抱きついた。


「病気のこと聞かされた時にね…渚が消えちゃうってそう思ったら怖くてしょうがなかったの…でもね、今も怖いの」


「1年しか生きられないから?」