「それはまたどうして?」


「渚がいじめにあった時さ…先生ったら自分たちのせいにしたくないから大事にするなとか適当な事抜かしやがった。正直悔しくてさ…だったらいじめをしっかり考える先生になってやる!とか思ったんだ」


それってすごく…


「いい夢だね!でも私の出来事で夢を決めるのは駄目だよ!ちゃんといい理由を持って!」


「渚は十分俺の夢の理由だよ。渚は?」


「特にないかな」


「そっか」


それから日常のことを話して学校へ。
学校でも結達と喋って勉強して普通の毎日を過ごしていた。


「じゃあね〜」


「またな」


いつもの分かれ道でみんなとさようなら。幸くんは用事があるらしく私はひとりで帰ることになった。


「頭痛い…」


頭痛と吐き気さえなければもっと楽しくみんなといられるのに…。


最近はめまいや生理不順にもなってきている。私の身体はどんどん悪くなる一方だ。


「あれ誰…」


家の前でキャリーバックを持ちながらウロウロする女の人がいた。その人は大きな女優帽みたいなものがぶり、真っ黒なサングラスをかけていた。


「あの…どちら様ですか?」


声をかけるとその人は突然私に抱きついてきた。