海は自分は家族に役立っていないやつだなんて思ってるけどそんなの嘘だよ。


私はこんなに救われている。


「まずいかなぁ?」 


海がいなきゃ私はまだうじうじしているだけだ。


「だろ?あ、でもおはぎとかだったら?」


海の言っていることが本当かは私が確かめる。


「まあ、とにかく作ってみるか!海も手伝う?」


「いやだよ…」


私はみんなのために長く生きてみんなのそばにいるよ。それが私の今できる最大の
感謝なのだから。


「まあ、海は家庭科やばいもんね」


「ねーちゃん。いつもありがとう」


海は恥ずかしながらも涙目でそう言った。


「何言ってんの。感謝するのは私の方だよ。死にそうなお姉ちゃんを助けてくれてありがとう。いつも側にいてくれてありがとう」


私はそれ以上の笑顔で微笑みかけた。