想いを残した距離に

弱々しい声…海は…泣いてるの?
あれ?でも私の目からもなにか出てる…
涙?ああ、そっか私…泣いてるんだ。


「ねーちゃんはまだラッキーだよ。俺の親友は何も言わず消えた。でもねーちゃんはまだ幸せになる時間もさよならする時間もある!そう思ったらラッキーだって思わない?」


ラッキーなんて思っていいのかわからない。海が言っていることが正解なのかもわからない。でもこれだけは言える。
私だけが死ぬわけじゃないってこと。
なにも今ってわけじゃない。


「そうだよね…そうだよ…私はまだ死なない…」


海の言うとおり私にはまだ時間がある。
もちろん、すぐに死んじゃうこともあるかもしれない。でも私には好きなことをやれる時間がある。今の一分一秒私の好きな時間。


「海…ありがとう。なんか吹っ切れた気がする」


海の言葉で私の心の黒い闇、
少し消えたかもしれない。


「よかった…」


私は涙を拭いて立ち上がる扉を開けた。
目の前に見えるのは私の愛する大事な弟。


「朝ご飯何がいい?」


「ご飯がいい」


ねぇ、海。


「ええ〜日本人はパンでしょ!?」


「そんなこと聞いたことない…」


私、海が兄弟で幸せだよ?


「じゃあ、パンの上にご飯乗せてみよっか」


「ええ!?」